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大桃千明プロフィール大桃のプロフィールを知っていただくには、その走りを助手席から体験してもらうのがいちばん手っ取り早いかもしれません。 大桃千明の助手席を体験左の中速コーナーが近づいてきた。3速フラットアウトから、かなり強烈なブレーキング、そして2速へとシフトダウン。的確なスピードコントロールで、車速はコーナーの少し手前で、早すぎず遅すぎずのスピードまで落ちた。 ステアリングを右へチョンと切る。それに反応して、EP71の荷重が少し左側へ移動し始めた瞬間、今度は左へすばやく切り込む。フェイントモーション風のステアリングワークだ。その操作スピードは速く、しかも操作量が少ないために、クルマは大きな姿勢の変化を見せない。ただ、荷重が左へ、そしてその反動によって瞬間的に右へとリズミカルに動くことを感じ取れるだけだ。 この挙動変化で、今度はすかさず左足がブレーキペダルに載った。左足ブレーキだ!そのとたん、リアがスムーズに振り出され、姿勢が大きく変わる。そして、フロントウィンドーにはコーナー・イン側の風景が写りだす。 すると大桃は、コーナーのRに合わせながら、絶妙なステアリングワークでリアの滑りをコントロールしつつ、クリッピングポイントを直線的にねらえる姿勢を作り出した。このあたりのステアリングワークは、さすがにFFの大ベテランで、素早く、かつ正確だ。 ステアリングは、クリッピングポイントのかなり手前からすでに直進状態になっている。そして、EP71はフロントより若干リアを多く滑らせた4輪ドリフトの状態のまま、みるみるクリッピングポイントに近づいていく。 そこからの立ち上がりが速い。大桃のFFドライビングテクニックには、2つのポイントがあって、そのひとつがステアリングを切り込み過ぎないこと。そしてもうひとつが、コーナーリングでエンジン回転数を落とさないようにすることだ。エンジン回転数を落としてしまうと、ローパワーなBクラス車はどうしても立ち上がりが苦しくなる。 そこで、常にアクセルオンの状態でいるために使っているのが、左足ブレーキ。それをマスターするために、ふだんからクルマに乗ったときは必ず左足でブレーキを踏む練習をしていたそうだ。今はかなり自在にコントロールできると言う。 だから、コーナーの立ち上がりは速い。常にトルクバンドに載っているエンジンはアクセルを踏み込みさえすればグングン加速していく。FFカーのローパワーをフルに生かすための走り。 これが大桃の速さの秘密なのかもしれない。 (以上プレイドライブ誌1986年2月号より抜粋) 主な戦績
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